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作品のご紹介 : こちらの作者さまのサイトは、それこそまるごと、これぞ秋の夜に読むにふさわしい(ダーク)な大人のメルヘンともいうべき作品があふれております。そのダークで悲劇的な色合いが濃い作品群は、確かに、ご自身が述べてらっしゃるように、時として、下腹が痛くなるものもございますが、だからこそ、魅力的であるのは否めません。ハッピーエンド至上主義のお客様にとっては、少々きついものがあるかと存じますが、ダークも残酷も、読ませる作品であればドンとコイな方であればもう、そりゃあ、ご満足いただける作品ばかりです!どの作品も5分もかからず読める短いものばかりですので、数ある中から、今回の企画によりふさわしいと思われるものをいくつか選んでご紹介させていただきました。
『 白雪姫』は、いうまでもなく、あの白雪姫のパラレルであります。けれども、これは、はっきり申して、かなりこわ~いです。けれども、同時に禍々しいまでの美しさを感じずにはいられない作品です。残酷な刑に処せられようとしているの魔女とは一体誰のことなのか。そして、なぜ、そのようなことになったのか。短くとも、描かれている物語世界の闇の深さと濃さ、禍々しい妖艶に圧倒されます。
『 井蛇伝 』は、中国の古い伝説や民話風ですが、これまたイイです。若い王がそれまで手を触れることさえしなかった許婚を手にかける―その映像的な描写の美しさと悲愴が、もうもう、下腹が痛くなる系ですが、好きです!爬虫類は大の苦手の管理人ですが、死して尚、自分を守ってくれるような相手なら蛇でも愛しちゃいます。
『 嵐 』はおそらく人魚姫をモチーフにした作品であろうと思います。けれども、冒頭の海賊とこの海の精霊の娘のやりとりが、なんとも微笑ましくて、この海賊の男としての大らかさを感じさせてくれて、ヤラレマシタ。アンデルセンにでてくる王子よりずっとイイ男だわん。こんな男であれば、海の娘がほれちゃっても、仕方ないよなぁ…。
『 永 遠 』のモチーフはもちろん氷の女王でありましょう。泣けます。おそらく、この物語の切なさが身に沁みるのは、私メが年をとったからだろうなと思います。もしも若いときに読んだら、今ほどぐっとはこなかったかもです。はっちと感想を同じくしてくださった方は、『永遠』をご一読後に、同じく<お題イロハ>にある『黄昏』⇒『遠い幻』 とお読みになってくださいませ~より深く、この物語の世界に浸れますです。その際、順序を間違えてしまうと興ざめですので、ご注意くださいませ~
『 白雪姫』『 井蛇伝 』は中短編のコーナーに、 『 嵐 』『 永 遠 』はお題イロハのコーナーからお進みくださいませ。
★新館でも開催中 『秋に読みたい大人のメルヘン特集 』 はこちら から北条朝子様のサイト15Rはこちら 

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