作品のご紹介&感想
1周年の企画が終わってから随分間が空いてしまいました。ブログの衣替えやSEO対策に時間をとられたせいもありましたが、この企画のために少しばかり準備期間をいただいていたつもりであります。なにしろ、私メといたしましても、いつかはご紹介申し上げようと隠し玉?にしておりました大長編のご紹介です。特集を立ち上げてしまえば、他の事に手が回らなくなるのはわかりきっておりましたので、前倒しで雑事を片付けておりました。
なにはともあれ、お待たせ致しました!慌しい師走が過ぎ、年が明ければ、それぞれにご予定はあるかと存じますが、それでも、普段よりはゆっくりできる方も多いかと存じます。そんな方々のために、普段なかなか手が出し辛い
大長編オンライン小説を今月は特に選んでご紹介させていただきます。お正月、テレビに飽きてしまったらぜひぜひ挑戦なさってくださいませ~(お正月ではなくとも、お時間がある時にぜひ!)
さて、ネットには星の数ほどのオンライン小説が存在し、そしてまた、一等星の数ほどは長編があり、そしてまた私たちに馴染みのある名前の星の数ほどは大長編なるものが存在するのであろうと思います。しかしながら、連載中から追いかけていた作品でなければ、未知の
大長編オンライン小説に手?を出すのは結構勇気が必要であります。
作品の長さの如何によらずどの
オンライン小説にも言えることですが、作者さまの勢いや意気込みが顕著に表れる、その導入部分や前半は、読者の心をあおり、ひきつけるような要素がとても多いです。丁寧に練り上げられたであろう劇的で印象的な台詞やエピソードで、主要なキャラの初登場や初遭遇のシーンを彩り、そしてその後繰り広げられるであろう彼らの物語の波乱の展開を暗示し、期待させるような地の文など、どの作者さまも作品の導入部では相当気合が入っていることが常であります。
しかしです皆様、そんな力の入った導入部分に心ひかれて読み進んだはよいものの、物語が進むにつれ、様々な意味で作品のペースダウンや乱調を感じ、はぐらかされたような、がっかりした気分を味わった―そんなご経験はございませんか?私メは何度もございました。
大長編ともなれば、物語の大筋は大筋、大局は大局として、読者を飽きさせぬ起伏に富んだストーリーが求められ、そのためには、魅力的なエピソードを重ね、幾重もの伏線が必要不可欠であります。それらが、最後の最後に矛盾なく、無駄なく、一本の糸となり一つの大きな河の流れになってこそが大長編の醍醐味でありましょう。大長編とは、作者さまが思い描くその作品世界のためには、それらのエピソードや伏線がどうしても必要であり、その伏線、エピソードを余すことなく描き、しかも最後に一つの流れとしてまとめるために、結果的にそれだけの長さ・ページ数が必要であった作品。アマチュア作品、
オンライン小説作品であるがゆえに、ページ数に制限され、割愛されることなく存分に描かれ、大長編になりえた作品。私にとって歓迎すべき
大長編オンライン小説の定義はそれに尽きます。
一つの作品を完結なさるには、筆力・体力・気力が必要であることはもちろんであると思いますが、それが長編、大長編ともなれば、なお更であることは容易に想像がつきます。大超編ゆえの瑕疵や疲弊、それは充分に理解できるのですが、それでも冒頭部分にあった丁寧さが徐々に失われ、読者を置き去りにした強引なストーリー展開、読者の興味を煽った謎めいたエピソードや伏線が繋がらず、ただの矛盾もしくはあまり意味のないエピソードとして後味悪く残る、行き詰ったストーリーを打破するために、突然作品の主題(テーマ)が変ってしまう、ただただ、だらだらと長く続く―えてして大長編はこうした事態に陥りがちですが、私的にはそれらはNGです。
なにしろ大長編ともなれば執筆中の時間の経過もあり、作者さまのご心境の変化もおありでしょうし、描きこまれたキャラゆえに、彼らが作者さまの手を放れて勝手に動き出すこともあるともよく耳にします。それらは作品に吉とでることも多いですが、仇なすこともまた多い…私メはそう思います。どれほどストーリーが横道、支流にそれても最後には本流にもどってきてくだされば私的には文句はありませんが、もどらぬままに逸脱し迷走し暴走したストーリーやキャラ、それによって、作品のテーマや根幹部分がぶれてしまっては、それに到った作者さまのご心境は
オンライン小説ファンとして頭では理解できても、読んでいて作品の中で迷子になったような気が致しますので読者としては失望を禁じえません。失望を感じた時点で、読むのを止めればそれはそれでよいのでしょうが、長編作品なればこそ、あるていど読み進んでしまった作品であれば、ストーリーやキャラがどこに行き着くのか見届けずにはいられないというのは
オンライン小説ファンの悲しい性(さが)と申すもの。(そんな厄介な癖のあるのは私メだけ?)ともかくも、そうなると最後まで読まなければ気が済まなくなる私メでありますが、それが完結していればまだしも、(読み始めた時点では完結していると思い込んでいた)未完の作品の場合には…ああ、無情!!もう絶句するしかありません。作者さまのみならず読者にとっても読みぬくためには気力・体力・まとまった時間が必要とされる大長編ですが、同時に、
オンライン小説ファンとしての、勇気?とチャレンジ精神?と忍耐心?そして運?をも試されているのが大長編なのかもしれません。
久しぶりの更新、しかも特集の最初のご紹介なもので、前置きが長くなり、申し訳ございません。早い話が、ご紹介の作品は、上述したNG要素は皆無であることを申し上げたかったわけであります。古代中国に似た世界を舞台とする物語でありますから登場人物名はすべて漢字二文字。そして古代中国史に似て非常に多くの血が流れる架空歴史作品でもあります。またヒロイン、ヒーローともに、その稀有な美貌と魅力ゆえに、それに目がくらんだ他者の愛欲と妄執の対象となり、心染まぬ運命に翻弄される物語でもありますので、本編では直接的な描写はさほどないとはいえ、全般的にかなり痛い系のエロティックさがある激辛作品。同性愛的な展開もでて参りますので、それらがNGな方は、NGでありましょう。けれども、漢字名もOK,流血OK,痛い系OK,激辛OK,同性愛、その他マーク表記の展開もOK,そして、長編OKな方であれば、絶対に、この大長編を読まれることを決意?なさった皆様の勇気?とチャレンジ精神?と忍耐心?は報われる作品であるに違いありません。大長編ではありますが、今後ご紹介する作品に比べればまだ長さは短いほうかもしれないし
(ボソッ)…(^_^;)
以前ご紹介させていただいた男女の愛憎復讐系作品を気に入ってくださったお客様は多いのですが、本編は、女性⇒男性への復讐劇ではなく、女性向けの
オンライン小説では珍しい(と思う)、男性⇒女性への復讐劇であります。ヒロインはまさしく傾国の美女でありまして、そしてヒーローは、彼女を許婚と定められたがゆえに悲劇に見舞われ、国も家族も全てを失った高貴な王子。彼はまだ見ぬヒロインへの復讐を誓い、そのために王子としての、そして男としての矜持さえも捨て去ることを余儀なくされます。しかし、ヒロインとて、その罪といえば、余りのも美しかっただけ…(くさい台詞ですが本当なので仕方がありません)彼女もまたその美貌ゆえに、全てを失った痛々しいことこの上ない女性なのです。ヒロインもヒーローも高貴な血筋の絵に描いたような美男美女、しかも舞台は古代中国を彷彿させる中華風異世界。こういうキャスティングだけも中国史ミーハー?のはっちの心を掻き立てるものがございます。しかし、この二人、その美貌といい、出自といい、もっとゴージャスな雰囲気を漂わせてよいはずなのに、どうにもこうにも、ゴージャスさよりも、危なっかしさや痛々しさ、妖しさが勝る、なんと申しますか、陰(いん)の魅力を持つキャラなのです。このタイプのキャラが苦手な方は楽しめないかもしれませんが、そうでなければ、危なっかしい二人だからこそ、はらはらどきどき目が離せなくなるに違いありません。
中華風異世界架空史ファンタジーですが、歴史に造詣の深い作者さまならではの、すばらしい迫力と説得力には圧倒されることウケアイであります。丁寧で簡潔な筆運びは、流れるようで、読みやすくわかりやすいです。ストーリーは大変ドラマティックですが、テンポがよく展開が早く、読者を飽きさせる暇を与えません。また、過酷な状況の描写ではあっても、その迫力を失わないままに、無理なく、よどみなく、さらさらと読ませてくださいます。ともかく、これでもかというくらい激しくドラマティックな展開が続く作品でありますが、その波乱万丈のストーリーはこの作品を楽しむ上での醍醐味ですので、これ以上のご説明は省かせていただきますが、(サイト上にあるあらすじもできればスルーすることをお薦め致します)読み始めたら、この物語、そしてこの二人の行く末がどうなるのか、一瞬たりとも気がぬけなくなることは確かであります。マークが物語るように性的にはかなり過激な、番外編と改訂のため本編から割愛された情事のシーンはこの作者さまの大人向けサイトの小説のページとお題のコーナーに別収納されております。申すまでもありませんが、とってもエロティックでありますので、どんとこい?の大人のお客様はそちらでぜひ~
(注:この作者さまの大人向けサイトの別作品を別館でご紹介しております)
長谷川彰子さまのサイトはこちら 


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