読書は長年染み付いた趣味でございますので、ジャンルに限らず数だけは大量に読んでまいりました。けれども、こうして
オンライン小説に触れるまで、アマチュアの方の作品に触れる機会などなく、正直何の期待もしておりませんでした。ですから、最初は本当に暇つぶし、図書館へ行くのもつらかった時期、アマゾンの請求額が月2万を超えたころ、通販で本を買うにも限界を感じ、仕方なしに
オンライン小説に手を出したのです。最初は眺めるように、ただ時間をつぶすためだけに読んでいたのですが、だんだんに、数を読むうちに、ネットの世界には、非常に稀ではあるけれど、本当に無償で読ませていただくのが、申し訳ないほどおもしろくすてきな
オンライン小説があることに気がつきました。
まさに、目から鱗、本当に驚きました。けれども、それに気づいたらもうだめです。私は完全にはまってしまいました。暇さえあれば、パソコンの前に座り、広大なネットの海から、おもしろい
オンライン小説を探して読むことに夢中になりました。なにしろ、ニートで引きこもり中の主婦(^o^) おりしも夫は単身赴任中、子どもたちも手がかかる時期は過ぎていましたので、時間だけはたっぷりあったのです。
今は心身ともに、すっかり復調して元気でございますが、よろよろのぼろぼろだった当時の私にとって、その頃出会ったすてきな
オンライン小説は、本当に心の癒しで唯一と言ってよい楽しみでした。心が疲れているのがわかっておりましたので、娯楽性のある作品しか読みませんでしたが、文句なしに楽しく、面白く、どきどきはらはらさせてくれたそれらの
オンライン小説によって、私は心の潤いと活力を取り戻していったのだと思います。
中でも驚いたのは
恋愛小説です。それ以前までは、プロの作品でもおもしろいと思って読んだ恋愛小説はそれほどなかったのですが、オンラインの
恋愛小説のおもしろいこと、本当にびっくり致しました。非常に不思議だったのですが、やがて自分なりにその理由を見つけました。
私は、ばりばりの少女漫画世代です。小説と同じくらい、もしくはそれ以上の数の漫画を今まで読んでまいりました。どうやら私がはまった
オンライン小説の作者さまたちは、多少のずれがあったとしても、どなたも黄金期の少女漫画の洗礼を受けた世代だったご様子です。ですから作品は、非常にいい意味で少女漫画の影響を受けておられ、そのエッセンスがつまっていたのです。
さて、少女漫画の根幹、永遠のテーマは恋愛です。ですから当然、私がはまった
オンライン小説には、SFやファンタジー、学園ものや時代もの、その舞台やジャンルに関わらず、全開あるいは控えめであっても印象的に、登場人物たちの恋愛が描かれておりました。おそらく作者様たちは、そうした恋愛要素も含めて、かってご自分が読んでおもしろかった少女漫画のエッセンスを、意識的にせよ無意識にせよ描かれる作品に投影させながら、ご自分が読みたいと思う、おもしろいと思う物語を描いておられるのだと思います。そしてそれは、同じ少女漫画世代でありファンであった私にとっても、面白く魅力的なのは当然のことでした。描写はとても映像的、女性好みの魅力的なキャラ、心を惹きつけるドラマティックなストーリーをテンポよく展開させ、読者を決してあきさせない。そして心を揺さぶる情緒とロマン!力量のある作者さまの作品は、文章力に加えて、描くその物語世界にも説得力があり、読者は白けることなく、快くその世界に酔うことができました。これだけ条件が揃えば私がはまらないはずがありません!(笑)
娘達が買ってくる最近の漫画などたまに読みますと、黄金期のファンである私にとって、それはもう荒廃しているとしか思えないほどです。受け継がれることなく失われてしまった少女漫画の黄金期の遺産が、ネットの世界で
オンライン小説として蘇った――私、はっちはそんな風に思っています。
年齢制限有り無しに関わらず、それらのエッセンスの詰まった、だからこそ大人の女性が楽しめる作品をたくさん探し出しましたが、制限無しの作品については、それらをご紹介できる場所を既に見つけています。ですからここ、Cocktail Break では、主に
年齢制限があるということで、そちらではご紹介できない作品、少女漫画的なエッセンスに加えてロマンと官能の香りも漂う、
大人向けの作品を取り上げてていきたいと思います。(サイトの趣旨―大人の女性のロマンチシズムとエロチシズムを刺激するすてきな作品をご紹介していく―)また中には、
年齢制限がなくともロマンと官能を併せ持つすてきな作品もありますので、それらはこちらでもご紹介するつもりです。但し、漫画の影響を受けた(であろう)大人向けの作品だからと言って、現在巷で氾濫しているアダルト風のレディスコミックの類とは赴きが違うことを、最初にお断りしておきます。
ネットの海を彷徨している間、アダルトといわれる
オンライン小説も読んでみましたが、正直、男性読者を対象としている、やたら猥語や伏字がでてきて、性描写だけが延々と続く作品には余りおもしろさを感じませんでした。少女趣味と言われようが面倒くさいと言われようが、女性はロマンチシズムが満足できてはじめて、官能的な部分―エロチシズムが楽しめるのだと私は考えています。 官能に訴えることを目的とした作品であればこそ、文章力や説得力はもちろんのこと、性的表現以外の要素、キャラの魅力やドラマ性、情緒と言った女性好みのロマンチシズムが備わっていてほしいと思うのです。アダルト系の
オンライン小説であっても、それらを兼ね備えているとはっちがを感じた作品であれば、Cocktail Break では紹介していくつもりです。
はっちはハーレークインも好きです。何冊か続けて読むと飽きてしまいますが、ハーレークイン、あるいはロマンス小説のお約束事?は嫌いではありません。少女漫画にも共通しますが、俗に言うベタとか王道と言われるそれらのお約束事は、マンネリだろうが、ワンパターンだろうが、女性の好むツボをついてくるのですから、仕方ありません。面白いものは面白い!ベタはベタだからこそ、王道的な物語は王道的だからこそ、力のある作者様が描くと、いっそうその世界は魅力的かつ個性的になります。(はっちはベタ好き、王道好きです・・(^o^)ということで、ご紹介する
オンライン小説には、私、はっちの趣味満載、王道的なお話がかなり多くなるかと思いますので、その旨、ご承知おきくださいませ。
オンライン小説サイト様ほど、数多く探訪してはおりませんが、ネットの海を泳ぐ中、偶然すてきなイラストサイト様にも出会いました。私が、心魅かれたのは、美しく秀麗であるだけでなく、セクシーかつ、存在感がありドラマを感じさせる人物イラストです。その中にはゲームやアニメ、漫画や小説のキャラクターを描いた、いわゆる二次創作作品もありましたが、原作をまったく知らない場合でも、私は充分楽しませていただけました。二次創作であるなしに関わらず、それらに共通するのは、見る者が描かれた人物とその背景や物語への想像と関心を持たずにはいられないということです。それは小説とは別の、わくわくどきどきした楽しさでした。そんなすてきな作品があるイラストサイト様も合わせてご紹介していきたいと思います。
長々とご説明してまいりましたが、作品のどこにロマンを感じ、どこにエロスを感じるか、あるいは全く感じないか、それは見る方によってまちまちであって当然です。大人の女性のロマンチシズムとエロチシズムを刺激する
オンライン作品をご紹介していくと申しましても、それは全て私、はっちの主観によるものであることを、重ねてご承知おきくださいませ。とは言え、サイトの趣旨としてそれを掲げている以上、特にエロチシズムの部分については、はっちの個人的な主観に基づいた抽象的な言葉だけで感想を述べ、作品をご紹介するのは、不十分だと思いました。(性描写があっさりしている、それほど露骨ではない、直接的な表現はない、濃厚、過激などetc.)
性的表現、性的シーンについては、どこまで楽しむことができ、どこから不快に感じるかは非常に微妙です。はっちの紹介にうっかり乗せられて?読んでみたら、苦手な性的シーンがあって不愉快な思いをしてしまった、あるいは、期待して読んだのに、ちっともそういうシーンがなくてつまらなかった・・など、そういうケースはなるべく避けたいと思います。性的シーンの官能的な描写は、それぞれの作者さまが独特の個性と雰囲気をもっておられ、それを一概にご説明するのは難しいです。(読まなければわからない!)よって、性的表現については、作者さまの描写の印象うんぬんではなく、あえて描かれている性的シーンの具体的な行為の内容だけをマークで標記しました。(あるいは性行為がない標記)マークについては
『CAUTION:性的表現についての注意』 (
携帯版ページは
こちら )で詳しくご説明しておりますので、はっちの抽象的な表現?に終始するであろう紹介文と合わせてご参考になさってくださいませ。
長い文章を最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、皆様とすてきなオンライン作品との出会いのお手伝いを、Cocktail Break ができますことを心より願っております。
2007. 11. 7.
Cocktail Break はっち
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