Cocktail Break      
大人の女性のロマンチシズムとエロチシズムを快く刺激する、すてきなオンライン小説、イラスト、コミックを、
         有名無名、年齢制限あるなしにかかわらず、はっちがご紹介してまいります。
            女性向きですが B L はありません♪
                                                
・長編 /連載中/ 異世界 架空史 西洋風ファンタジー ・年齢差 初恋
          月はくまなきを 
SITE NAME  :   藁葺きの城  http://schloss.sakura.ne.jp

MASTER  :   雪輪 花菱  (ユキワ ハナビシ)様    

CAUTION :   年齢制限は設けられていない作品  性的(性交)シーンはないが官能的な雰囲気がある作品

STORY ;
半年前の離婚後、逃げるように隣国へ渡ったカテリーナは、そこで音楽家としてつかんだ成功と名声を確実なものとするために、再び故国へと戻ってきた。名門の血筋と美貌の家系、それにしか誇るべきものが残っていない零落れた冷たい家で愛に飢えた子ども時代をすごしたカテリーナ。幸せを夢見てできない忍耐をしてまで守ろうとした初恋の人との短い結婚に破れ、今の彼女を支えているのは、自らの力で立ち、生きてゆくその矜持だけだった。帰国後初めてのパーティーで、美しい顔に緊張を滲ませながら臨むカテリーナを見つめる二人の男がいた。
一人はかっての夫であり、幼馴染でもあり、従兄弟でもあるトリステン・アルトドルファー。軍功めざましい中将にして社交界の寵児。彼女と同じく愛に飢えた不幸な子ども時代が彼の心情と言動を複雑で屈折したものにしており、カテリーナを深く愛しながらも、ついにそれを告げる事さえできず、その屈折した言動ゆえに彼女を失ってしまった男。多くの女性との浮名を流しながらも、今も彼の胸には彼女がいた。彼女をわざと怒らせながらも、ぷいと背けたカテリーナの横顔に注がれる視線は優しい。彼女に悪態をつかれることさえも、彼には喜びであったのだ。子供の頃からそうしてきた。
今更・・、その態度は変えられるはずもない。

いま一人は黒の宰相アルフレート・ティーリケ。平民ながら卓抜した才と能力で一官吏から宰相にまで上り詰め、妾腹とはいえ先王の王女を妻とした美貌の男。醜く肥え太り出自意外に誇るべきものが何もない浅薄な道化のような妻の横で、彼もまたカテリーナを見つめていた。

そのティーリケから少年国王の音楽教師をしてほしいとの直々の依頼が舞い込む。渋るカテリーナに、彼は彼女の音楽活動の後援を約してその役を受けさせる。無口で無表情、その美貌とは裏腹におよそ甘さとは無縁とされる冷徹な野心家の男が、なぜかカテリーナにだけは無防備な一面を見せることに彼女は戸惑いを隠せない。初めての演奏会の帰りの馬車の中、ティーリケは貧民街で生れ落ちた出自や公になれば今の地位を失いかねない自らの過去をカテリーナに打ち明ける。

「どうしてですか?閣下、わたくしにはわかりません。どうして
閣下はわたくしにおっしゃったのですか?わたくしにどうせよと?」
「知れば逃げられぬ。それはわかるね?」
静かな微笑を浮かべた緑の瞳が間近に迫る。
「私のものになれ。そういうことだよ。」

カテリーナの心にもまだトリステンがいた。しかし、時に穏やかに優しく、時に熱く見つめるティーリケのエメラルドの瞳にカテリーナの心は揺さぶられてゆく。


INTRODUCTION : 
究極の三角関係ドラマ。めっちゃくちゃにおもしろいです。正直私は、恋愛ものは好きでも、それが三角関係やら不倫やらになると、生々しいというより、空々しさを感じてしまい物語としては楽しめません。しかし、この作品だけは例外中の例外です。

舞台設定が異世界ヒストリカルということで、離婚・三角関係・愛人という彼らの恋愛模様も、それが現代ものであれば感じるであろう生々しさや空々しさは感じずにすみ、現実の価値観や常識とは別の次元の世界の恋愛物語として抵抗を感じずに読み進むことができました。舞台を異世界に移しただけではこうはなりません。なによりも、そのように読者を説得し、納得させて物語の世界に引き込んでしまわれた作者さまの並々ならぬ筆力ゆえでございます。

とにかく、おもしろいのです。カテリーナを愛する二人の男性が二人とも、甲乙つけがたいほどステキです。性的な描写はないに等しいにも関わらず、この二人のなんとセクシーなこと。もうノックアウトでございます。片や女たちの熱い視線を一身に集める国一番のプレイボーイにして若き軍神。片や国中の人間がその視線一つに怯える冷徹な黒の宰相。二人に共通するのは魅力的な男性であるということ、そして、他の誰にもみせない素顔をカテリーナにだけは見せ、彼女だけを求めてやまないことです。そのあたりの男心の切なさや、やるせなさ、隠し切れない熱い思いが垣間見えるところなんぞが、どきどきするほどイイんですわあ。

ここまで男性二人が魅力的な三角関係ものとなりますと、ヒロインの心が揺れるのは当然ともいえますが、読者としては、ヒロインよりもヒーロー二人に肩入れしたくなります。彼ら二人の魅力もヒロインへの愛も全く互角といってよく、そうなると読者の目は(やっかみも含めて)二人の間で揺れ動くヒロインに厳しくなるのは当然であります。揺れる彼女の心情こそがこの物語を動かしていくのであろうとは思うのですが、彼女の心が揺れるたびに、ええっ〜それはないんじゃない、どうしてそんなぁ〜といらいらやきもきしてまいります。そんなドラマティックなストーリーに読者は翻弄され、それを堪能することができるでしょう。物語はまだ連載中。彼女が一つの決断をしたところでしばし休載しておりますが、この先どうなるのか、本当にわかりません。

物語の核は彼らの恋愛ですが、この物語の魅力はそれだけではありません。メインの三人以外にも、登場人物は個性的に生き生きと描かれ、彼らの言動に目が離せません。カテリーナに淡い思慕を寄せる少年王やら、トリスタンの愛人の一人である年上の王室御用達のデザイナーやら、宰相の忠実な執事やら、そして恋敵にはなりえないにしても強烈な個性の宰相の妻やら、母性愛の欠けらもみせない他国に嫁いだカテリーナの生母やら、この作者さまの人物描写は逸品です。個性豊かな登場人物を生み出した想像力と、彼らを深く説得力をもって描くことを可能にした冷静で大人な観察眼に脱帽でございます。その想像力と観察眼をもってしてドラマティックでロマンティックなストーリーを描いてくださるわけですからもう、大人の読者が引き込まれるのも当然かもしれません。ヒストリカルファンのツボを押さえた、長く裾をひいたドレスの衣擦れの音が聞こえてきそうな細かな舞台設定とその描写も、読みやすくわかりやすくありながら品を感じる文章も文句のつけようがありません。

とにかく、初めてこの作品を拝読した時は、こんなにおもしろい作品が、今まで一体どこに隠れていたのかと思いました。どうやら作者さまは二次創作に力をいれておられるようで、そのためか、こちらの作品はオリジナルであることから、作品のハイレベルなおもしろさの割りには余り周知されていなかったご様子です。ご存じない方も多いのではないかと思うと、ご紹介できるのが、なお更嬉しくも得意な気分でおります。
作品は、【NOVEL】⇒【ORIGINAL】⇒【月はくまなきを】とお進みください。



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